妻のステータスの振り分けがおかしい件
我が家の基本スタイルとして、自宅で食事をしているときはアニメを見ているんだけど、妻が突然真面目な顔になった。
「どうしたの?」
と僕が聞くと、妻はこう答える。
「しっ!黙って・・・!」
つられて僕の箸も止まってしまった。
その雰囲気はまさに敵の気配を感知した抜け忍、もしくは獲物を捉えにかかるライオンそのもの。
「…つんちょ?いや、ちげえか?」
「なんの話してるの?」
「は?声優に決まってんじゃん」
そう言って、妻は何事もなかったのかのように食事の続きを始めた。
はははと笑いながら、いつものようにアニメの続きを見ている。
見ていたアニメは次回が気になるところで終わり、エンディングが流れるシーンになる。
「さて、見終わったし洗い物でもしてくるかな」
僕は片付けをするために、腰をあげた。
「あー!やっぱりつんちょだった!」
嬉しそうに声を上げる妻。
少し機嫌が良さそうである。
どうやら、エンディングに流れる声優の名前を見て、先ほどの答え合わせをしていたようだった。
「声を聞いただけで声優がわかるの?」
僕が質問すると、スマホをいじりながら答える。
「当たり前じゃん。むしろなんで分からないの?」
「いや、普通分からないよ」
「えー、普通わかるよ」
なんて会話があった。
「普通分からないだろ」という感想しかなかったけど、妻が楽しそうならいいか。
どうやら妻の耳はピカイチの良さらしく、声優に関しては抜群の性能を発揮するらしい。
またあるとき、アニメを見ていたときのこと。
「このキャラクターの声優は何?」
そんな質問をしてみた。
「ああ、神谷でしょ」
即答だった。
「てか、なんでわかんないの?めっちゃ特徴的じゃん」
というお釣り付きである。
こんなこともあり、最近は妻が答えられないようなキャラクターの声優当てをすることにはまっています。
おわり