僕たちに上司は選べないので理想の上司を考えた
会社員として仕事をする以上、上司というものは必ず存在する。
会社員とは組織に属する者。
社長でない限り、上司という存在がつきまとうことになるのだ。
今期は「わたし、定時で帰ります。」というドラマを放送している。
吉高由里子が演じる東山結衣が、WEB制作会社を舞台に複雑な人間関係を少しずつ解決していくという(ざっくり)ストーリーなのだが、その活躍をことごとく妨害してくるのがとんでも上司の福永清次なのである。
この福永清次、ユースケ・サンタマリアが演じているのだけれど、これまでの好印象を粉々にするまでの好演をしている。
素晴らしいほどにイライラさせてくれるのだ。
ドラマではあるが、見事なまでにイライラさせてくれるのだ。ここまでイライラできないよ、普通。
これはユースケ・サンタマリアの役者史上、最高傑作と言って良いし、ユースケ・サンタマリアの為にい用意された役であると言っても過言ではない。
ドラマを見ている人なら分かってくれるとは思うが、まだ見てない人は見て欲しい。
どこの話でも良い。1話でも見てくれれば分かってくれるだろう。
とまあ、ここに一つ「嫌な上司」の例をあげさせてもらったわけだが、物語だけではなく現実世界にも嫌な上司の一人や二人はいることだろう。
中には上司に恵まれている人はいると思う。
気が合わない人がいれば、気があう人がいるのは当然だ。それは幸運だということで、その職場で大いに力を発揮してくれれば会社の発展、果ては日本の発展に多いに貢献できるはずだ。
僕も会社員をしているので、当然上司がいる。
良い上司がいれば、嫌な上司もいる。
常に機嫌が悪く、何か理由をつけてすぐに怒る上司がいる。周りからも偏屈な人だと関わりを持ちたくないと思われているような人だ。
僕も(例外なく)しょっちゅう怒られている。
「おい、たいが。ちょっと来い。」
こう言われたが最後、しばらく説教が続くのだ。
それぞれの立場上、役職がある程度近くなければ関わることもなく、他に怒られている上司を見て「自分も怒られたらいやだなあ」なんて思っていたら、僕も昇進して関わりを持つようになった。
あーじゃない、こーじゃない。
なんで分からないんだ。
怒られ続ける。
いやはや恐ろしい。早く説教終わらないかな。
そう思っていた。
ある日、また呼び出しを受けた。
「また怒られるのか」と、身構える。
あーでもない、こーでもない。
ここはこうするんだ。
と。
「あーあ、また怒られた」
と、凹んでたところ。他の社員に話しかけられる。
「ここはいつもどうやってる?」
その社員は僕よりも少し先輩だった。
「ああ、それはですね・・・」と対応する。
「そうか。分かった、ありがとう」とお礼を言われた。
そこで、ふと気がついた。
「あれ、なんか仕事できるようになってねえか?」と。今まで、出来てなかった事ができるようになっている。
もし、あそこで怒られていなかったら、これは答えられなかったかもしれない。分からないままだったかもしれない。
めちゃくちゃ怒られて怖い思いしたけど、得られたものはあった。
怒られることは嫌だけど、ちゃんと教えてくれてたんだなと思った瞬間である。
ちゃんと良い方向へ持って行こうとしているのに、怒りすぎだから誰も関わらないようにしている。
なんか勿体無い。
せっかく人を育てる事が出来るのに、人が離れていくのではしょうがない。瞬間湯沸かし器のように熱くなってしまうのでは、下手に触ることはできないし触りたくないだろう。
それでも、学べることはたくさんあるのだ。
やはり理想の上司とは話しかけやすい人だ。
部下が自ら質問に来られるような上司でありたい。かといって舐められたりするのは嫌だけど。
舐められないけど、慕われていて、人材を育てられる人。
これ、教祖だな。
理想の上司、教祖。
完全教祖マニュアル、読もう。
おわり