鬼滅の刃の魅力は主題歌にあるとみた
以前、今期の注目アニメとして「鬼滅の刃」を紹介した。
この作品はジャンプコミックの連載中の同名の作品が原作であり、アニメ化する以前から注目を集める作品であった。
ストーリーの展開はいうまでもなく、良い。物語は、主人公の炭治郎がどん底の状態から始まる。紛れもないどん底だ。
家族を失い、唯一の生き残りである妹の禰豆子は忌むべき存在である「鬼」となっていた。もう何も無いと思わせる状況から、禰豆子を「人間にもどす」という使命感だけを胸に前に進むことを決意する。
そこから厳しい修行を積み、試練を乗り越え、ようやくスタートラインに立つ。物語的には2年の年月があっという間に経ってしまうのだけれど。
物語の雰囲気からして、とても明るい雰囲気とは言い難い。
普通の人であれば、絶望に押しつぶされてしまい、生きる希望すら失うだろう。
物語中にも、恋人を失い絶望する民間人が出てくる。
それでも、炭治郎は希望を失わず、禰豆子を人間に戻すという理由だけで前に進む。
これはとても前向きな物語なのである。
アニメでは、主題歌をLiSAさんが歌っている。
なんとOP・ED共にだ。
OP「紅蓮華」
LiSA 『紅蓮華』 -MUSiC CLiP YouTube EDIT ver.-
ED「from the edge」
TVアニメ「鬼滅の刃」ED エンディングテーマ「from the edge」FictionJunction feat. LiSA
やっぱり上手い。
今や大人気の彼女であり、あらゆる方面から引っ張りの彼女であるが、デビューするまでに何度も挫折を経験していた。
岐阜県出身の彼女は、音楽の仕事がしたくてオーディションを受けに東京に上京する。
オーディションは無事に合格。しかし、デビューするまでのオーディションは一つだけではなかった。業界の入り口は狭かったのである。
ここで諦めていたら、この才能は埋もれたままになっていたかもしれない。
彼女は最後のチャンスにかけ、再び東京に攻め込むのであった。
そして、チャンスをものにすることとなる。
でまあ、彼女の苦労話はここで終わるわけではなく、少し続きがあって。
2014年1月3日に開催された最初の日本武道館ライブ。
彼女は体調不良によりライブを中止することになるのだ。
せっかくここまで来たのに。これで全て終わりだ。
そんなことを思ったに違いない。
絶望である。
しかし、今の彼女はさらなる人気を博している。
ピンチに負けず、再び立ち上がったのだ。
さて、ここまで来て、気がつくことはないだろうか。
炭治郎とLiSAの境遇って似てるでは無いか、と。
二人とも、途轍もない挫折を味わっている。
それでも諦めずに、一歩一歩歩みを進めている。
鬼滅の刃の主題歌の担当に、LiSAを起用したことは大正解だったと僕は思う。
彼女であれば炭治郎の境遇がわかる事ができ、歌に思いを乗せるから。
おわり